はじめに

はじめに

ごあいさつ

ごあいさつ

 特許・商標等の工業所有権や著作権といった「知的財産権」(知財)は、これまで一部の比較的大きな企業だけの問題であるかのように認識されてきました。しかし近年では、インターネットに代表されるような情報技術の飛躍的な発展により、国内外を問わず至る所で知財問題が表面化し、大企業だけでなく中小・ベンチャー企業や各種の団体、個人にとっても決して無視することのできない大きな問題として認識されるようになってまいりました。

 知財の専門家である弁理士も、これまでは主に大企業をクライアントとして、ある意味で限られた世界の中で仕事をしてきたためか、100年以上の歴史を持つ国家資格でありながら社会での認知度は決して高いものとは言えません。また、「なんとなく敷居が高い」「いくら請求されるかわからない」といった印象を社会の皆様に与えてしまったようにも思えます。しかし、知財が中小企業等にとっても非常に重要な経営上のファクターとなった今日においてこそ、弁理士が身近な「知財ブレーン」として機能すべきであると強く感じております。

 また、知財の中でも「商標」に関する手続は、特許等の技術的な権利とは大きく異なる独特の法的思考力や実務経験を必要とするにもかかわらず、ややもすると「特許のついで」的な感覚で取り扱われてきた感も否めません。特許は「自然科学」という絶対的な基準の中における「技術」を対象とするのに対して、商標はそれに化体した「業務上の信用」を権利保護の対象としていることから、「経済社会」という相対的な基準の中でその財産的価値を評価していかなければなりません。この差異は、権利化等の実務をおこなう上においても、常に意識する必要があります。このように、商標と特許では同じ工業所有権法の範疇に属するともはいえ、まったく異なる経験とセンスを必要するのです。このことは、「意匠」についても同様のことが言えます。しかし、現実には、商標や意匠を専門とする弁理士の数はまだまだ少なく、潜在的なものを含めた社会的ニーズを十分に満たしているとは考え難いのが現状です。

 商標や意匠の権利化等をお考えになられている方々にとって必要とされている弁理士事務所とは、「いつでも気軽に相談ができる」「依頼や問い合わせに対する対応が早い」「料金が明瞭で妥当性がある」「商標や意匠についての実務経験が豊富で仕事の質が高い」といった条件を満たしている事務所ではないかと思います。規模は小さくとも、それを機動力というプラスの要素に変えて、これらの条件を満たした事務所を作りたい。そのような思いから当事務所を設立いたしました。

 商標権は更新することにより半永久的に権利が存続します。依頼者の方々との末永いお付き合いと信頼関係を築いていけるよう日々努力を重ねてまいりたいと思います。

西川商標知財事務所 代表
弁理士 西川 巌

 

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